事務所通信
2015年3月11日 水曜日
税務調査の事前通知!!
お疲れ様です。熊野でございます。
本日は、「会社経営者が知っておくべき税務調査の知識_第53弾」として、
「税務調査の事前通知!!」
をお送りいたします。
2013年から行われる税務調査から、手続きが大きく変わったことはすでにお伝えしているとおりです。
その中でも経営者の方々に直接的に影響があるのは、税務調査の事前通知のやり方・内容が変わった点です。
今まで(2012年まで)は、税務調査がある場合、税務署から税理士か法人(個人事業主)に事前に連絡がありました。税理士への連絡が先か、法人への連絡が先かは、地域によって税務署の運用が違っていたのが実情なのですが、これが全国統一されることになりました。
原則は、法人(個人事業主)から先に連絡がいきます。
(ただし、無予告調査といって、事前連絡がない税務調査もあり得ます)
税務署から税務調査の事前連絡があった場合は、「顧問税理士に任せているので、そちらに連絡してください」と伝えていただければ問題ありません。
しかしこう答えても、調査官の中には「税理士先生の方にはもちろん後ほど連絡させていただきますが、通知しなければならない事項がありますので、少しだけ話を聞いてください」と食い下がる人もいるようです。
このような場合に、「では、経営者として調査官から電話で何を聞いておけばいいんだ?」という部分を解説します。
税務調査の事前連絡の項目ですが、まず法律(国税通則法第74条の9)には、下記7つを調査官が伝えるように規定されています。
一 質問検査等を行う実地の調査(以下この条において単に「調査」という。)を
開始する日時
二 調査を行う場所
三 調査の目的
四 調査の対象となる税目
五 調査の対象となる期間
六 調査の対象となる帳簿書類その他の物件
七 その他調査の適正かつ円滑な実施に必要なものとして政令で定める事項
また、税務調査の事前連絡において、法人(個人事業主)側で何を聞き取らなければならないか、というポイントです。
上記に挙げた7項目のうち、前半の6項目は読んで字のごとく、日時や場所等を聞くことになります。
ここで1点大事なのが「調査の対象となる帳簿書類その他の物件」という項目です。
これは税務調査でどんな書類を準備しておけばいいか、というものです。
多くの場合、「(総勘定)元帳、請求書、領収書などですね」と言われるはずですが、裏を返せば「準備しておいてほしい」と言われたものだけ準備すればいい、と解釈できます。
この点をきちんと聞いておくと、余計なものを用意する手間は省けます。
また、7つめの項目にある「その他調査の適正かつ円滑な実施に必要なものとして政令で定める事項」ですが、それを定めたものが別の法律(国税通則法施行令第30条の4)に規定されています。
1.調査の相手方である法第74条の9第3項第1号に掲げる納税義務者の氏名及び住所又は居所
2.調査を行う当該職員の氏名及び所属官署
3.法第74条の9第1項第1号又は第2号に掲げる事項の変更に関する事項
4.法第74条の9第4項の規定の趣旨
この点、法律の規定はわかりにくいので解説を加えておくと、
1:みなさんの名前と住所を伝えるという当たり前の事項です
2:税務調査を行う調査官の名前を伝えられます
3:一度決めた調査の日時・場所を変更する場合に、変更した後の決め事を伝えます
4:上記のように通知した事項以外におかしな点が出てくれば、再度通知することによって、さらに書類の提示などを求めることができるという内容です
細かい部分になりますが、税務調査の手続きが大きく変わったのと同時に、細かく規定されることになりました。事前通知の項目は多いのですが、調査官が言ったことを漏らさないようメモをとっておくことをおすすめします。
本日は、「会社経営者が知っておくべき税務調査の知識_第53弾」として、
「税務調査の事前通知!!」
をお送りいたします。
2013年から行われる税務調査から、手続きが大きく変わったことはすでにお伝えしているとおりです。
その中でも経営者の方々に直接的に影響があるのは、税務調査の事前通知のやり方・内容が変わった点です。
今まで(2012年まで)は、税務調査がある場合、税務署から税理士か法人(個人事業主)に事前に連絡がありました。税理士への連絡が先か、法人への連絡が先かは、地域によって税務署の運用が違っていたのが実情なのですが、これが全国統一されることになりました。
原則は、法人(個人事業主)から先に連絡がいきます。
(ただし、無予告調査といって、事前連絡がない税務調査もあり得ます)
税務署から税務調査の事前連絡があった場合は、「顧問税理士に任せているので、そちらに連絡してください」と伝えていただければ問題ありません。
しかしこう答えても、調査官の中には「税理士先生の方にはもちろん後ほど連絡させていただきますが、通知しなければならない事項がありますので、少しだけ話を聞いてください」と食い下がる人もいるようです。
このような場合に、「では、経営者として調査官から電話で何を聞いておけばいいんだ?」という部分を解説します。
税務調査の事前連絡の項目ですが、まず法律(国税通則法第74条の9)には、下記7つを調査官が伝えるように規定されています。
一 質問検査等を行う実地の調査(以下この条において単に「調査」という。)を
開始する日時
二 調査を行う場所
三 調査の目的
四 調査の対象となる税目
五 調査の対象となる期間
六 調査の対象となる帳簿書類その他の物件
七 その他調査の適正かつ円滑な実施に必要なものとして政令で定める事項
また、税務調査の事前連絡において、法人(個人事業主)側で何を聞き取らなければならないか、というポイントです。
上記に挙げた7項目のうち、前半の6項目は読んで字のごとく、日時や場所等を聞くことになります。
ここで1点大事なのが「調査の対象となる帳簿書類その他の物件」という項目です。
これは税務調査でどんな書類を準備しておけばいいか、というものです。
多くの場合、「(総勘定)元帳、請求書、領収書などですね」と言われるはずですが、裏を返せば「準備しておいてほしい」と言われたものだけ準備すればいい、と解釈できます。
この点をきちんと聞いておくと、余計なものを用意する手間は省けます。
また、7つめの項目にある「その他調査の適正かつ円滑な実施に必要なものとして政令で定める事項」ですが、それを定めたものが別の法律(国税通則法施行令第30条の4)に規定されています。
1.調査の相手方である法第74条の9第3項第1号に掲げる納税義務者の氏名及び住所又は居所
2.調査を行う当該職員の氏名及び所属官署
3.法第74条の9第1項第1号又は第2号に掲げる事項の変更に関する事項
4.法第74条の9第4項の規定の趣旨
この点、法律の規定はわかりにくいので解説を加えておくと、
1:みなさんの名前と住所を伝えるという当たり前の事項です
2:税務調査を行う調査官の名前を伝えられます
3:一度決めた調査の日時・場所を変更する場合に、変更した後の決め事を伝えます
4:上記のように通知した事項以外におかしな点が出てくれば、再度通知することによって、さらに書類の提示などを求めることができるという内容です
細かい部分になりますが、税務調査の手続きが大きく変わったのと同時に、細かく規定されることになりました。事前通知の項目は多いのですが、調査官が言ったことを漏らさないようメモをとっておくことをおすすめします。
投稿者 熊野雅樹税理士事務所